マドレーヌの製法は変型を合わせて百種にも上ります。
浜幸ではここ数年、それらを一々検討し、最良の一つを選んで「浜幸のマドレーヌ」を作り上げました。
17、18世紀の頃、フランスのコメルシー地方で起り、秘法菓子として大変高値で売られたと言われます。また18世紀のヴェルサイユで流行し、ルイ14世の養父で食通家であったポーランド王スタニスラス・レシチンスキーがことに賞味し、パリにもって来て流行をみるに至ったとも言います。
またナポレオンの外相タレーランの邸にいた菓匠アビスの創出とも伝えられます。ラルーズ辞典によれば、女料理人マドレーヌ・ポーミエにあやかったともあります。
マドレーヌは模糊とした歴史のヴェールに包まれていますが、いずれにせよ2~3百年の歴史をもち多くの菓匠の手で磨きぬかれたものでありましょう。